パーソナリティー斉藤洋美が英国の大ベストセラー小説の映画化でニコラス・ケイジ主演映画『コレリ大尉のマンドリン』を紹介。
〈ストーリー〉
舞台は第二次世界大戦時のギリシア・ケファロニ島。
この小さな美しい島に、イタリア軍大尉アントニオ・コレリ(ニコラス・ケイジ)が占領軍としてやってきた。
コレリ大尉とは名ばかりで、実戦どころか人に銃を向けたこともない人物。
コレリ大尉は何よりも音楽が好きで、銃を置き忘れることがあっても、マンドリンはいつも肌身離さず持ち歩き、どんな時も歌っている・・・。
自らの部隊で「ラ・スカラ」なるオペラコーラス団まで結成して、緊迫した場面でまでも、プッチーニやイタリア人音楽家の歌曲の歌を歌い出す。
さすが、イタリア人・・・、どんな時も飲んで、食べて、歌って~!と、戦時下でも明るく陽気に人生を愛するイタリア兵の姿に敵国の島の人々も心を開いていく。
そんな中、コレリ大尉は情熱的で聡明な島の医師の娘ペラギア(ペネロペ・クルス)と恋に落ちていく・・・。
敵国同士の愛は貫けるのか・・・。そして、戦争は・・・。やがて悲劇が・・・。愛の奇跡は起きるのか・・・。
〈Hiromi’s Eye〉
監督はアカデミー作品「恋におちたシェークスピア」のジョン・マッデン。
原作は20世紀の100冊に選ばれた英国の大ベストセラー小説「コレリ大尉のマンドリン」(Byルイ・ド・ベルニエール)。
イギリスでは20人にひとりは持っていると言われる国民的愛読書です。
実はあのイギリスが舞台の「ノッティングヒルの恋人」の中で、ジュリア・ロバーツ扮するヒロインと恋に落ちる本屋さんの店主ヒュー・グラントが、映画の中でこの本を読んでいます。
ちょうど「ノッティング~」の撮影中、大ベストセラーだったそうです。
原作は大変長い小説の為、映画化にあたっては大胆に脚色してありますが、原作者のルイさんは大絶賛しています!
それから、コレリ大尉は架空の人物ですが、この作品の中の美しいケファロニ島で起こった悲劇は事実です。
歴史の教科書には書かれていない戦争の真実、悲劇が、恐ろしさが・・・胸をしめつけます。
コレリ大尉に似たイタリア兵も実際に沢山いたそうですよ。
〈みどころ〉
- 実際に悲劇が起きたケファロニ島で撮影されています。
本当に美しい島。
詩人のバイロンが「詩人でいられるのはギリシアの風のおかげ」と語っているほど。その美しい島を堪能できます。 - ニコラス・ケイジです~!
ニコラスがイタリア人に扮しています。すごくはまっています。そのニコラスがマンドリンを実際に演奏しています。かなり苦労したそうですが、共演者のイレーネ・パパスを感動で涙ぐませてしまう程の腕前に・・・。 - 島の医師に扮したジョン・ハート。ペネロペ・クルス扮するペラギアの父親でもあって、娘を愛するその思いがジーンと沁みてきて、この作品を奥深くしていました。
〈お気に入り〉
- ニコラスの演奏する「ペラギア」という愛する想いを込めたマンドリンの音色。
- ペネロペ・クルスが着ているさりげない衣装ワンピースが可愛かった!
- エンド・クレジットで、コレリ大尉がマンドリンで奏でた「ペラギア」の歌が若手人気オペラ歌手ラッセル・ワトソンの歌声で流れます。体中抱きしめられるような歌声です!
最後の最後まで席を立たないでね!
英題:Captain Corelli’s Mandolin
監督:ジョン・マッデン
脚本:ショーン・スロボ
出演:
- ニコラス・ケイジ
- ペネロペ・クルス
- ジョン・ハート
- クリスチャン・ベール
音楽:スティーブン・ウォーベック
製作年:2001年
製作国:アメリカ
日本公開:2001年9月22日
配給:ブエナ・ビスタ
上映時間:123分
▼予告編